日本人の配偶者ビザを持つ40代人材を正社員採用、文化理解の事前確認で早期定着——東京の生花装飾A社の外国人採用成功事例

この記事のサマリー

  • 企業概要:生花装飾・葬祭サービス業/東京都荒川区
  • 課題:日本特有の弔いの文化に関わる職種であり、国内の応募が集まりにくいうえ、候補者の適性を見極める難しさがあった
  • 成果:韓国籍・在留資格「日本人の配偶者等」の40代男性を正社員として採用(月給22万円〜30万円、2026年8月入社)。面談段階で文化面の受け入れ意思を確認したことで、ミスマッチのない入社につながった

A社の事業概要

A社は東京都荒川区を拠点に、生花装飾および葬祭サービスを手がける企業です。葬儀会場の生花装飾を中心に、ご遺族に寄り添いながら「お花の力で家族の時間を支える」ことを大切にした事業を展開しています。

現場での装飾作業に加え、会場間の移動や資材の運搬が発生するため、普通自動車免許の保有が必須となる職種です。

導入前の課題

日本特有の職種で、そもそも応募が集まりにくい

葬祭・生花業界は国内の人手不足感が強く、募集をかけても母集団が形成されにくい状況が続いていました。特に現場作業を担う正社員の確保は、業界全体の共通課題となっています。

文化的なハードルを事前に確認する難しさ

「お葬式のお花を装飾する」という仕事は、日本の弔いの文化と密接に結びついています。外国人材の採用を検討する際、ご遺体のそばで働くことへの抵抗感の有無をどう確認すればよいのか——ここが採用に踏み切れない最大の要因でした。

免許保有・就労時間制限などの要件を満たす人材が見つからない

普通自動車免許が必須であることに加え、正社員としてフルタイムで長期就労できる在留資格を持つ人材である必要がありました。この複数条件を同時に満たす候補者に出会うこと自体が難しい状況でした。

ヨロワーク導入の決め手

A社がヨロワークを選んだ理由は、母集団の規模と在留資格の多様性にありました。

  • 登録者数40万人以上(246の国と地域)——ニッチな職種でも母集団を形成できる規模
  • 就労制限なしの在留資格が約70%——「日本人の配偶者等」「永住者」など、職種・時間の制限なく正社員として長期就労できる層に直接アプローチできる
  • 導入企業数4,000社以上(全国47都道府県)——業種を問わず外国人採用の実績が蓄積されている
  • 転居意思に前向きな登録者が75%——居住地と勤務地が離れていても採用の可能性が広がる
  • スカウトの平均応募率3.2%——条件に合う人材へ能動的にアプローチできる

加えて、ヨロワークの応募者は全員が日本在住・就労資格確認済みであるため、在留資格の確認工数を大きく削減できる点も評価されました。

導入後の成果

A社は生花装飾スタッフの求人を掲載し、直接応募から40代の男性人材の採用に至りました。採用実績は以下の通りです。

  • 国籍:韓国
  • 年齢・性別:47歳・男性
  • 在留資格:日本人の配偶者等(就労時間の制限なし・長期就労可能)
  • 日本語能力:日常会話レベル(N4〜N3相当)
  • 居住地:千葉県船橋市
  • 雇用形態・月給:正社員/月給220,000円〜300,000円
  • 入社日:2026年8月16日
  • 応募経路:直接応募

面談段階での文化面の確認が採用の前提条件に

選考にあたってA社は、「日本の弔いの文化を受け入れられるか」「ご遺体のそばで働くことに抵抗がないか」を事前にしっかり確認しました。候補者から「問題なし」という明確な回答が得られたことが、採用の決め手となっています。

マネジメント経験と免許保有で要件面もクリア

採用された方は、物流センター長として現場を4年間まとめてきた経験の持ち主で、進捗管理・検品・入出荷業務を統括してきた実績がありました。求人必須要件である普通自動車免許も保有しており、要件面でも問題なくクリアしています。

日本語は日常会話レベルでしたが、現場業務が中心の職種であるため業務遂行に支障はなく、日本語も独学で継続的に学習中とのことです。

担当者からのメッセージ

「正直なところ、お葬式に関わる仕事を外国の方にお願いできるのか、最初は不安がありました。ただ、面談で『日本の弔いの文化をどう感じるか』『ご遺体のそばで働くことに抵抗はないか』を率直にお伺いしたところ、まったく問題ないという明確なお返事をいただけたんです。そこで一気に迷いが消えました。実際にお会いすると、物流の現場を長く束ねてこられた方らしく、堅実で誠実なお人柄。『新しいことを覚えるのが好き』とおっしゃっていて、日本語も独学で勉強されている。周りと協力しながら長く働きたいという言葉に、こちらこそ長くお付き合いしたいと思いました。文化的なハードルは、隠さず先に確認すれば越えられる。それが今回の一番の学びです。」

まとめ:この事例から学べる3つのポイント

  1. 文化的ハードルは「隠さず先に確認する」のが定着への近道
    葬祭・生花業界のように日本特有の文化が関わる職種では、候補者の受け入れ意思を面談段階で率直に確認することが、入社後のミスマッチを防ぐ最大の防波堤になります。曖昧にしたまま採用に進むより、正面から聞いたほうが結果的に採用は前に進みます。
  2. 「就労制限なし」の在留資格に注目すれば正社員採用の選択肢が一気に広がる
    ヨロワーク登録者の約70%は、職種や就労時間の制限がない在留資格の保有者です。「日本人の配偶者等」「永住者」といった身分系の在留資格を持つ人材は、フルタイムかつ長期の正社員雇用に適しています。
  3. 日本語レベルより「業務適性」で判断すると採用の幅が広がる
    今回の採用者の日本語は日常会話レベルでしたが、現場業務中心の職種では大きな支障になりませんでした。それ以上に、物流センター長としての管理経験と免許保有という業務適性が高く評価されています。日本語能力だけで候補者を絞り込むのは、機会損失につながります。