この記事のサマリー
- 企業概要:東京都荒川区で店舗・住宅の改装工事を手がける内装リフォーム会社(D社)
- 課題:現場監督職の応募が集まらず、日本語力とビザ要件を両立できる候補者に出会えなかった
- 成果:応募22名から、就労制限のない「日本人の配偶者等」で日本語はN2相当のスペイン国籍男性(32歳)を月給24万円〜の正社員として採用。未経験ながら現場監督候補として2026年12月1日入社が決定
D社の事業概要
D社は東京都荒川区を拠点に、店舗や住宅の改装工事を請け負う内装リフォーム会社です。設計から施工管理まで一貫して対応し、地域の街づくりに根差した工事案件を長年積み上げてきました。
今回募集したのは、職人の手配や工程管理、施主との折衝までを担う「現場監督」職。未経験者でも先輩同行のOJT体制で育てる方針を掲げ、東京勤務・研修ありの正社員ポジションとして募集を行いました。
導入前の課題
現場監督という「狭き門」に応募が集まらない
建設・足場系の現場監督職は、図面の読み込み、職人との調整、施主対応と求められる役割が幅広く、応募のハードルが高いポジションです。未経験可の条件にしても日本人の応募は限られ、慢性的に採用が進まない状態が続いていました。
日本語コミュニケーションへの不安
外国人採用も検討していましたが、現場監督は「図面を正しく読み、職人さんと言葉でやり取りする」ことが仕事の中核です。日常会話レベルでは任せられないという懸念が、外国人採用に踏み切れない最大の理由でした。
在留資格のミスマッチによる書類選考の空振り
過去に外国人からの応募を受けた際も、在留資格の業務内容の制限に引っかかり、選考に進めないケースが少なくありませんでした。応募数はあっても採用に結びつかない「空振り」が、現場の採用工数を削っていました。
ヨロワーク導入の決め手
D社が外国人採用メディア「ヨロワーク」を選んだ理由は、母集団の規模と、その中身の設計しやすさにありました。
- 登録者40万人以上・246の国と地域:日本在住・就労資格ありの外国人求職者が集まっており、母集団の絶対量が確保できる
- 就労制限のない在留資格が約70%:永住者・定住者・日本人の配偶者等が母集団の大半を占めるため、業務内容の制限に縛られない採用が可能
- 20〜30代が約70%:未経験から育てる前提のポジションと年齢構成が合致
- 転居に前向きな求職者が75%:近隣県からの通勤・転居を含めて商圏を広く取れる
- 導入企業4,000社以上(全国47都道府県)/スカウト平均応募率3.2%:業種を問わず実績が蓄積されており、スカウトによる能動的なアプローチも併用できる
加えてD社は、募集段階で在留資格の条件を「就労制限のない永住者・定住者・配偶者等に限定」と明記しました。これが後述する書類選考のミスマッチ削減に直結しています。
導入後の成果
求人公開後、現場監督職に22名の応募が集まりました。応募者の在留資格を見ると、「技術・人文知識・国際業務」が7名、「留学」が5名。本求人は就労制限のない在留資格に限定していたため、この12名は要件外となりましたが、条件を明記していたことで選考工数を無駄にせず、要件を満たす候補者に集中できました。
最終的に採用が決まったのは、以下のスペイン国籍の男性です。
- 国籍:スペイン
- 年齢・性別:32歳・男性
- 在留資格:日本人の配偶者等(就労制限なし)
- 日本語能力:ビジネスレベル(読解・会話ともにN2相当)
- 居住地:千葉県流山市
- 職種:現場監督(店舗・住宅の改装工事)/未経験入社
- 月給:240,000円〜
- 雇用形態:正社員
- 入社予定:2026年12月1日
- 応募経路:直接応募
注目すべきは日本語力です。求人票で求めていたレベルはN3相当でしたが、採用者は読解・会話ともにN2相当と要件を大きく上回りました。図面の読み込みや職人とのやり取りという、D社が最も不安視していた部分が一気に解消されたことになります。
自己PR欄に書かれていたのは「Passion and proactive」という一言。飾らない短いフレーズでしたが、未経験から現場を任される職種において、この姿勢が「未経験OK×先輩同行のOJT体制」という育成方針と噛み合い、内定承諾・入社へとつながりました。日本人の配偶者として日本に生活基盤を置き、長く働く覚悟を決めていた点も、長期雇用を前提とするD社の評価につながっています。
担当者からのメッセージ
「現場監督は未経験からだと日本人でも大変な職種です。外国人の方に任せられるのか、正直なところ最後まで迷いがありました。決め手になったのは日本語力です。求めていたレベルより上で、図面の話も職人さんとのやり取りも問題ないと確認できた時点で、不安の大半が消えました。自己PRは『Passion and proactive』のたった一行でしたが、面接で話してみると本当にその通りの人柄で、こちらが説明する前に自分から質問してくる。技術は教えられますが、この姿勢は教えられません。配偶者ビザで就労の制限がなく、日本で長く働くつもりだという点も、育てて任せていく職種だからこそ安心材料になりました。荒川区の街づくりを一緒に担う仲間として、12月からの活躍を楽しみにしています。」
まとめ:この事例から学べる3つのポイント
- 在留資格の条件は募集段階で明記すると選考が速くなる
今回の応募22名のうち12名は「技術・人文知識・国際業務」「留学」で要件外でした。特定技能や技人国などの就労ビザは業務内容の要件でミスマッチが起きやすい一方、「永住者・定住者・日本人の配偶者等」は就労制限がなく長期雇用に向きます。求人票で在留資格の条件を明示しておけば、書類選考のミスマッチを減らし、要件を満たす候補者に工数を集中できます。 - 「日本語力の不安」は要件設定で解ける
D社が外国人採用に踏み切れなかった最大の理由は日本語コミュニケーションへの不安でした。求人でN3相当を求めた結果、実際に採用できたのはN2相当。ヨロワークの登録者は日本語を話せる人が約80%を占めるため、業務に必要なレベルを具体的に設定すれば、不安を「条件」に変換して解消できます。 - 未経験職種は「育成体制×本人の姿勢」で決まる
採用者は現場監督未経験でしたが、先輩同行のOJT体制という受け入れ側の準備と、「Passion and proactive」という本人の姿勢が噛み合って内定承諾に至りました。経験を要件から外す代わりに育成体制を用意することは、応募母集団を広げる有効な打ち手になります。
