外国人労働者257万人突破!厳格化する視線でも「必要不可欠」な理由

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ヨロワーク編集部

「ヨロワーク」外国人採用ブログは、外国人実習雇用士の監修の下、外国人材の採用に関する情報を配信しています。最新動向や在留資格情報、文化の特徴、成功事例等の外国人採用の可能性と魅力をお伝えしています。

厚生労働省より、令和8年1月30日に最新の「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)が発表されました。
外国人労働者の数はついに257万人を超え、過去最高を更新し続けています。

私たちの生活実感として、外国人材に対する社会の視線は必ずしも「歓迎一色」ではありません。
治安への不安、税・社会保険の滞納に対する永住権取り消し制度の導入議論など、日本社会は彼らに対してより「厳格な規律」を求めるようになっています。

「厳しくなる視線」と「増え続ける需要」。

この矛盾の中で、なぜ外国人労働者は日本にとって「必要不可欠」な存在であり続けるのでしょうか?
最新の統計データをもとに、その背景と企業が進むべき方向性を徹底解説します。

この記事のポイント(30秒でわかる要約)
  • 最新データ
    令和7年10月、外国人労働者数は過去最多の257万人を突破(前年比11.7%増)。
  • 増加の背景
    厳格化する社会の視線とは裏腹に、現場では「特定技能」や「高度人材」への依存度が急増。
  • 企業の対策
    コンプライアンス(法令順守)こそが、優秀な外国人材に選ばれる最強の採用戦略になる。

外国人労働者数が257万人を突破(令和7年10月末現在)

令和7年10月末時点での外国人労働者数は257万1,037人となり、前年から26万8,450人の増加(前年比11.7%増)を記録しました。
これは、平成19年に届出が義務化されて以来、過去最高の数値です。

過去最高を更新し続ける「3つの主要データ」

今回の発表で押さえておくべきポイントは、単に「総数」が増えたことだけではありません。
その「中身」の変化に注目する必要があります。

  • 外国人労働者数
    2,571,037人(前年比+11.7%)
  • 外国人を雇用する事業所数
    371,215所(前年比+8.5%)
  • 事業所規模
    30人未満の事業所が全体の約6割を占め、中小・零細企業での依存度が高まっています。

特筆すべきは、雇用する事業所数の増加率(8.5%)に対し、労働者数の増加率(11.7%)が高い点です。
これは、1事業所あたりが受け入れる外国人の人数が増加している、つまり「点での採用」から「組織的な活用」へとフェーズが移行していることを示唆しています。

国籍別・在留資格別の内訳

【国籍別ランキング】

  1. ベトナム:605,906人(全体の23.6%)
  2. 中国:431,949人(全体の16.8%)
  3. フィリピン:260,869人(全体の10.1%)

ベトナムが依然として最大のシェアを占めていますが、近年はインドネシアやミャンマーなど、新たな送り出し国からの増加率が著しいのも特徴です。

【在留資格別の特徴】
今回のデータで最も注目すべきは、「専門的・技術的分野の在留資格」の大幅な増加です。

  • 専門的・技術的分野:865,588人(前年比+20.4%)
  • 技能実習:499,394人(前年比+6.1%)

従来、「技能実習生」として労働力を補っていた構造から、より専門性の高い「特定技能」や「技術・人文・知識・国際業務」といった高度人材・即戦力人材へのシフトが鮮明になっています。

(参考)「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)|厚生労働省

なぜ増え続けるのか?数字の裏にある「構造的な変化」

「日本は円安で選ばれなくなった」というニュースを耳にすることも増えましたが、データは逆の結果を示しています。
なぜ、これほどまでに外国人労働者は増え続けているのでしょうか。

深刻化する人手不足と「特定技能」の定着

最大の要因は、国内の生産年齢人口の減少による「物理的な人手不足」です。
建設、介護、宿泊、飲食、そして物流。

これらの産業はもはや日本人だけでは維持できない水準に達しています。
これに対応するため、2019年に創設された在留資格「特定技能」が、制度開始から数年を経て完全に定着しました。

特定技能1号・2号の受け入れ拡大や、対象分野の追加(自動車運送業や鉄道など)が、雇用数の数字を押し上げています。
企業側も「一時的な労働力」ではなく、「長期的に育成し、幹部候補にもなり得る人材」として外国人を捉え直しています。

選ばれる国・日本であるための「賃金・待遇」の変化

「安い労働力」としての外国人は過去の話です。
最低賃金の上昇に加え、円安をカバーするために独自の住宅手当や帰国費用負担を行う企業が増えています。

また、治安の良さや社会インフラの安定性は、母国に家族を残す出稼ぎ労働者にとって依然として大きな魅力です。
日本企業が「選ばれる努力」をし始めたことが、この増加数に反映されていると言えるでしょう。

外国人に対する視線|「厳しくなる視線」と「依存する経済」

数字上は「共生」が進んでいるように見えますが、社会の空気感は少し異なります。

永住権取り消しや犯罪報道で強まる監視の目

近年、メディアでは一部の外国人による犯罪や、迷惑行為に関する報道が目立つようになりました。
これを受け、政府は永住者の在留資格取り消し要件を厳格化する入管法改正案などを議論の遡上に載せています。

「ルールを守らない外国人は排除すべきだ」「治安が悪化するのは移民の影響」
SNSやニュースコメント欄では、こうした厳しい意見が飛び交います。

不法就労助長罪での企業摘発も相次いでおり、コンプライアンス(法令順守)に対する社会の要求レベルはかつてないほど高まっています。

それでも現場は回らない?生活インフラを支える外国人材

しかし、現実には私たちの生活は彼らなしでは成り立ちません。
コンビニのお弁当を作る工場、深夜の物流トラック、高齢者施設の夜勤、建設現場の足場組み。

これらを支えているのは、今や257万人の外国人労働者たちです。

「厳しい目を向ける社会」と「彼らに依存する経済」。
この矛盾こそが、現在の日本が抱える最大の課題です。

感情的な排除論に流されず、「ルールを守る外国人が正当に評価され、活躍できる仕組み」を作れるかが問われています。

企業が生き残るための「選ばれる採用」と「鉄壁のコンプライアンス」

この状況下で、企業はどのような戦略を取るべきでしょうか。
キーワードは「適正管理」と「ファン作り」です。

採用のハードルは「入口(募集)」から「出口(管理)」へ

これまでの外国人採用は「どうやって集めるか(母集団形成)」が最大の課題でした。
しかし、これからは「どうやって適法に雇い続け、定着させるか」が企業の生死を分けます。

在留期限の管理ミスによる不法就労助長や、ハラスメントによる通報は、企業のブランドを一瞬で毀損します。
特に社会の目が厳しくなっている今、たった一つのミスが「ブラック企業」のレッテルにつながりかねません。

リスク管理がブランド価値になる時代

逆に言えば、「法令を遵守し、外国人を大切に扱う企業」は、求職者(外国人)からも社会からも選ばれる存在になります。

  • 在留カードの厳格な確認(偽造カードの見極め)
  • 適切な労務管理(日本人と同等以上の待遇)
  • 生活支援体制の整備

これらをコストではなく「投資」と捉えられる企業だけが、257万人の労働市場から優秀な人材を獲得できるのです。

まとめ

令和7年10月、外国人労働者は257万人を超えました。
この数字は、日本がもはや「外国人の受け入れを議論する段階」を過ぎ、「事実上の多文化共生社会」としてどう機能させるかを考えるフェーズに入ったことを示しています。

最後に、本記事の要点を改めてまとめます。

  • 総数の推移
    令和7年10月末時点で外国人労働者数は2,571,037人に到達。事業所数も過去最高を更新。
  • 構造変化
    「技能実習」から「専門的・技術的分野(特定技能含む)」へのシフトが進み、長期就労・即戦力化が加速している。
  • 今後の課題
    永住権取り消し議論など監視の目は厳しくなるが、日本経済の維持には彼らの労働力が不可欠。
  • 結論
    企業は「労働力の確保」だけでなく、「適正な雇用管理」をブランディングとして活用するフェーズに入った。

社会の視線が厳しくなる今だからこそ、企業には「覚悟」が求められます。
それは、彼らを単なる労働力として消費するのではなく、共に社会を支えるパートナーとして迎え入れる覚悟です。

「厳しくなる視線」に対応するには、確実なコンプライアンス体制が必須です。
しかし、在留資格の複雑なルールや期限管理を自社だけで完璧に行うのは難しいかと思います。

そこで、日本に住む外国人採用に特化した「ヨロワーク」では、37万人以上の外国人会員が登録しており、その多くが「就労制限がない」永住者や定住者のため、「制度の厳格化」に左右されない安定した採用活動が実現できます。

「外国人材は必要だが、リスク管理に不安がある」と感じられている方は、日本社会への理解がある外国人材がヨロワークに登録していますので、人材不足の課題解決に向けた一つの選択肢として、ぜひご活用ください。

外国人採用に関するご質問はヨロワークへ。