この記事のサマリー
- 企業概要:神戸市長田区でリフォーム施工を手がける建築会社K社
- 課題:建設・現場職は経験者の採用競争が激しく、若手の正社員がそもそも集まらない。日本語と職歴のハードルを下げられずにいた
- 成果:職歴がコンビニのアルバイトのみだった日常会話レベル(N3相当)のウズベキスタン人材(28歳・男性/日本人の配偶者等)を、スカウトから正社員採用。日給11,000〜15,000円、2026年11月4日入社予定。ヨロワーク経由の採用はこれで2人目
K社の事業概要
K社は神戸市長田区を拠点に、住宅を中心としたリフォーム施工を手がける建築会社です。内装から改修まで、現場に入って手を動かす仕事が中心になります。
今回募集したのは、リフォーム施工に携わる建築スタッフ(正社員)。日給11,000〜15,000円(時給換算約1,875円)で、未経験からでも現場で育てていく前提のポジションでした。
導入前の課題
建設・現場職は、経験者の奪い合いになっている
建設業の採用は、経験者を求めれば求めるほど競合と同じ人材を取り合う構造になります。求人を出しても応募が数件で止まり、そのうえ経験者の条件は高騰していく。若手を長期で育てたくても、入口となる母集団が作れないという声が多く聞かれます。
「日本語が通じないと現場は危ない」という不安
外国人採用で必ず出てくるのが、現場での意思疎通と安全管理の懸念です。指示が通らないことによる事故や手戻りを想像すると、日本語要件をつい高めに設定してしまいます。しかし要件を上げるほど、応募できる人は減っていきます。
職歴のない人材を、正社員で採る判断がつかない
現場職の求人は「経験◯年以上」で足切りされがちです。ところが在留外国人の求職者は、来日後の職歴が飲食やコンビニのアルバイトに偏ることが少なくありません。書類上の経験だけで判断すると、意欲のある人材を取りこぼすことになります。
ヨロワーク導入の決め手
K社が外国人求人メディア「ヨロワーク」を継続して活用している理由は、狙った条件で人材を探し出せることでした。
- 登録者40万人以上・246の国と地域:日本在住・就労資格あり・在留資格確認済みの求職者が登録している
- 就労制限のない在留資格が約70%:永住者・定住者・日本人の配偶者等など、フルタイムの正社員として働ける層が母集団の主軸
- スカウト平均応募率3.2%:「通勤圏に住んでいる」「就労時間の制限がない」という2条件で絞り込んで指名できる
- 20〜30代が約70%:現場で長く育てられる年齢層が中心
- 導入企業4,000社以上(全国47都道府県)/転居に前向きな登録者が75%:地方・郊外の現場でも母集団を作れる
K社にとって今回は、ヨロワーク経由では2人目の採用です。1人目の定着を見たうえで「次も外国人材で」と判断した、いわばリピート採用でした。
導入後の成果
この求人には7名の応募が集まり、内定に至ったのは次の人材です。
- 国籍:ウズベキスタン
- 年齢・性別:28歳・男性
- 在留資格:日本人の配偶者等(就労時間の制限なし)
- 日本語レベル:日常会話レベル(N3相当/現場の指示が通るライン)
- 居住地:神戸市(勤務地と同じ市内・転居不可)
- 職歴:コンビニのアルバイト経験のみ。正社員として腰を据えたい意向が強い
- 雇用形態・日給:正社員/日給11,000〜15,000円
- 入社予定:2026年11月4日
- 応募経路:スカウト応募
応募7名の内訳が示唆的でした。7名すべてが別々の国籍(ウズベキスタン/バングラデシュ/ナイジェリア/フィリピン/インドネシア/ネパール/アメリカ)で、そのうち6名(85.7%)が兵庫県外——大阪・京都・東京・福井・青森からの応募です。実際に採用が決まったのは、唯一の兵庫県在住者であり、かつ唯一の「日本人の配偶者等」でした。
建設・現場職は「通勤圏に住んでいる」と「就労時間の制限がない身分系ビザ」の重なりが決定打になりやすい領域です。この2条件で絞ると母数は小さくなりますが、今回のように母数が小さくても決まります。
採用が決まった人材は、留学生として来日した後に日本人の方と結婚し、神戸に定住。日本語が上手なだけでなく、日本人特有の謙遜する話し方まで自然にできる点が面接で評価されました。職歴はコンビニのアルバイトのみですが、正社員として腰を据えたいという想いの強さが決め手に。外免切替(外国免許から日本免許への切替)にも意欲的で、現場移動まで任せられる将来性を含みで判断されています。
担当者からのメッセージ
「留学で日本に来て日本人の方と結婚をされた方で、日本語も上手ですが、よくある日本人特有の謙遜する話し方も出来て、”日本人っぽい外国人”だなと。熱意もあって、採用出来て嬉しいです。コンビニでのバイト経験しかないですが、正社員への想いが強い。外免切替での免許更新も意欲的です。うちはヨロワークからの採用が今回で2人目になります。1人目がしっかり続いてくれているので、次も外国人材でいこうと判断できました」
まとめ:この事例から学べる3つのポイント
- 1人決まった企業は、2人目が早い
K社にとって今回はヨロワーク経由2人目の採用です。1人目の定着を見て「次も外国人材で」と判断したリピート採用でした。最初の1人を成功させることが、その後の採用スピードを決めます。 - 職歴より「正社員になりたい」という熱意で採る選択肢がある
今回の人材の職歴はコンビニのアルバイトのみ。それでも正社員への想いの強さが決め手になりました。経験より熱意で採る建設現場との相性の良さが表れた事例です。 - 「通勤圏に住んでいる」×「身分系ビザ」の2条件で絞ると、母数が小さくても決まる
応募7名のうち6名は兵庫県外からで、決まったのは唯一の県内在住者かつ唯一の日本人の配偶者等でした。就労時間の制限がない身分系ビザ×現場職の組み合わせは強く、スカウトはこの2条件で絞り込むのが有効です。

