この記事のサマリー
- 企業概要:伝統工芸品の販売・接客(刃物専門店)/京都府京都市中京区
- 課題:外国人観光客の来店が多く、日本語だけでは接客が回らない一方、日本語要件を上げると応募が集まらない
- 成果:求人に116名・46カ国から応募。スカウトを使わない直接応募でアルバイト1名の採用が決定し、2026年9月1日に入社
C社の事業概要
C社は京都府京都市中京区で、日本の伝統工芸品である刃物を扱う専門店を運営しています。職人の手仕事が生む道具を、その背景や使い方まで含めて伝える店づくりを長年続けてきました。
今回募集したのは、販売・接客スタッフのアルバイトポジション。時給1,150円、未経験歓迎の条件で、「外国人大活躍中」「伝統工芸に興味のある方大歓迎」と打ち出してヨロワークで求人を掲載しました。
導入前の課題
来店客の多くが外国人で、日本語だけでは接客が完結しない
京都の伝統工芸店は、来店客に外国人観光客が多く含まれます。商品の由来や刃物の扱い方、持ち帰りの際の注意点まで説明が必要な業態でありながら、その説明を日本語だけで完結させることが難しい状況が続いていました。
日本語要件を上げると、応募の入口が狭くなる
接客職では「日本語は日常会話以上」と要件を置くのが一般的です。しかしその設定では、実際の業務で求められる英語での接客力を持つ人材が応募をためらってしまいます。求める能力と求人票の要件がずれているという問題がありました。
伝統工芸という業態への理解も必要だった
単に語学ができるだけでは務まりません。商品の価値を丁寧に伝える姿勢、来店客一人ひとりに向き合う細やかさが求められる現場であり、経験と資質の両面を見極める必要がありました。
ヨロワーク導入の決め手
C社がヨロワークを選んだ理由は、母集団の「厚さ」と、在留資格まで確認済みの状態で応募が届く安心感でした。
- 登録者数は40万人以上、出身は246の国と地域にわたる
- 導入企業は4,000社以上、全国47都道府県で活用されている
- 登録者のうち約70%が職種制限のない在留資格を保有しており、販売・接客の求人でも幅広く応募が期待できる
- 年齢層は20〜30代が約70%。接客の実務経験を積んだ層にリーチできる
- スカウトの平均応募率は3.2%。応募を待つだけでなく、能動的にアプローチできる
- 転居に前向きな登録者が75%を占めるため、通勤圏の制約が採用の壁になりにくい
加えて、応募者は全員が日本在住・就労資格ありで、在留資格の確認も済んでいます。海外にいる人材を呼び寄せる必要がなく、「採用してから在留資格が合わないと分かる」というリスクを回避できる点も、C社にとって大きな判断材料となりました。
導入後の成果
求人には116名・46カ国から応募が集まりました。「外国人大活躍中」「未経験者も大歓迎」という打ち出しが、伝統工芸という一見ハードルの高そうな業態への心理的な壁を下げ、国籍も地域を問わず広がる母集団が形成されました。
その中から採用が決まったのは、次のような人材です。
家族滞在のインドネシア人材を採用
- 国籍:インドネシア/29歳・女性
- 在留資格:家族滞在
- 日本語能力:あいさつレベル(接客英語で十分にカバー)
- 居住地:京都府京都市
- 経歴:ドバイの5つ星ホテルで、シニアホステスを含む5年超のカスタマーサービス経験。在籍したホテルでは月間最優秀社員にも選出
- 雇用形態・時給:アルバイト(時給1,150円)
- 応募経路:ヨロワークからの直接応募
- 入社:2026年9月1日
決め手になったのは、日本語のレベルではなく接客の質そのものでした。ドバイの5つ星ホテルという高圧力な現場で、予約管理からVIPゲスト対応までを担ってきた経験は、細部への配慮と忍耐力の裏付けになります。月間最優秀社員という実績も、その接客品質を客観的に示すものでした。
日本語はあいさつレベルからのスタートですが、来店客に外国人観光客が多いC社の店頭では、英語での接客力がそのまま戦力になります。新しい環境への適応力と学習意欲の高さも評価され、採用に至りました。
もう一つの注目点は、スカウトを使わずに直接応募で採用が決まったことです。116名という応募が集まる求人では、企業側から探しにいく前に、条件に合う人材が自ら手を挙げてくれます。求人票の打ち出し方次第で、採用工数そのものを圧縮できることを示した事例です。
担当者からのメッセージ
「うちの店はお客様の多くが海外からの旅行者で、商品の説明も日本語だけでは伝わりきらないのが実情でした。ただ、接客職ということでどうしても『日本語は日常会話以上』と書いてしまい、本当に必要な力を持った方に届いていなかったのだと思います。今回は日本語のレベルよりも接客の中身を見て選びました。採用した方は日本語はあいさつからのスタートですが、海外の高級ホテルで長く接客をされてきた方で、お客様への向き合い方が最初から違います。伝統工芸という商品の価値を、丁寧に伝えてくれる方に来ていただけました。こちらから探しにいかなくても、これだけの方が応募してくださるとは思っていませんでした」
まとめ:この事例から学べる3つのポイント
- 「日本語レベル」より「業務に必要な言語」で要件を組む
接客職だから日本語が必須、とは限りません。来店客に外国人が多い業態では、英語での接客力の方が直接的な戦力になります。日本語をあいさつレベルまで開いたうえで「接客英語でカバーできる」と設計したことで、日本語基準では出会えなかった人材にたどり着けました。 - 「家族滞在」は就労時間の枠内で長く働ける、見落とされがちな層
家族滞在は資格外活動許可の範囲で就労できる在留資格で、配偶者の在留とあわせて日本での生活基盤が安定している傾向があります。短時間シフトを長く担ってほしいアルバイト職では、狙って探す価値のあるセグメントです。 - 母集団が厚い求人は、スカウトを打つ前に採用が決まる
「外国人大活躍中」「未経験歓迎」という打ち出しで116名・46カ国の応募が集まり、スカウトを使わない直接応募で採用が完了しました。求人票の入口設計に手をかけることが、そのまま採用工数の削減につながります。

