この記事のサマリー
- 企業概要:広告関連の制作・施工を手がけるE社(滋賀県栗東市/現場作業部門)
- 課題:通勤圏の限られた現場で、軽作業スタッフの応募が集まらず稼働人員が不足していた
- 成果:ヨロワーク経由で応募6名を獲得し、うち5名が就労制限のない身分系在留資格。日本語「あいさつレベル」のドイツ国籍男性(32歳)を直接応募から採用し、2026年8月17日入社が決定
E社の事業概要
E社は滋賀県栗東市を拠点に、広告関連の制作・施工事業を展開している企業です。長年にわたり関西エリアの企業や店舗の広告制作を支えており、現場では看板・什器の加工や梱包・搬入といった軽作業を担うスタッフが日々稼働しています。
特別な資格や経験を必要としない未経験歓迎の職場でありながら、繁忙期には安定した人員を確保しなければならないという、多くの現場系事業に共通する採用課題を抱えていました。
導入前の課題
通勤圏の労働人口だけでは母集団が足りない
勤務地は滋賀県内の現場であり、地元エリアだけに求人を出しても応募が集まりにくい状況が続いていました。日本人採用の枠内で母集団を広げようとすると、条件を上げても反応が伸びないという壁に直面していました。
「日本語ができる人」に絞ると候補がいなくなる
外国人採用も検討していましたが、募集要件に日本語能力を高く設定してしまうと候補者が一気に減ってしまいます。一方で「どのレベルなら現場が回るのか」を判断する基準がなく、採用に踏み切れない状態でした。
在留資格の見極めに不安があった
外国人を採用する際、在留資格ごとの就労可否や就労時間の上限を正しく判断できるか不安があり、「うっかり違法状態になるのが怖い」という心理的ハードルが残っていました。
ヨロワーク導入の決め手
E社がヨロワークを選んだ理由は、日本在住・就労資格確認済みの外国人求職者が最初から集まっているという母集団の質と量にありました。
- 登録者数40万人以上・246の国と地域:日本在住の外国人求職者が国籍を問わず集まっており、日本人採用では届かない層にアプローチできる
- 就労制限のない在留資格が約70%:永住者・定住者・日本人の配偶者等といった身分系の在留資格を持つ求職者が多数登録しており、就労時間の制限を気にせず長期就労を前提に採用できる
- 転居に前向きな求職者が75%:勤務地から離れたエリアに住む求職者も、条件次第で通勤・転居を検討してくれる
- 20〜30代が約70%:現場作業の中核となる年齢層が厚い
- 導入企業4,000社以上(全国47都道府県)・スカウト平均応募率3.2%:地方エリアの現場職でも運用実績があり、求人掲載とスカウトを組み合わせて母集団を作れる
特に決定的だったのは、応募者全員が日本在住で在留資格の確認済みであるという点です。「まず在留資格を見て、就労できる人かどうかを判断する」という順序が最初から担保されているため、採用リスクへの不安が大きく下がりました。
導入後の成果
E社は「未経験歓迎・高収入/住宅の相談も可」という訴求で作業スタッフ(軽作業)の求人を掲載。日給12,000円という条件を前面に出したことで、在留資格を問わず幅広い層から反応がありました。
- 応募数:6名(うち5名が就労制限のない身分系在留資格=配偶者・定住者)
- 採用決定:1名(ドイツ国籍・32歳・男性)
- 在留資格:日本人の配偶者等(就労時間の制限なし)
- 日本語能力:あいさつレベル
- 居住地:京都府京都市中京区(通勤圏内での就業を希望、引っ越しは不可)
- 雇用形態・給与:アルバイト/日給12,000円
- 入社日:2026年8月17日
- 応募経路:直接応募(求人閲覧からの応募)
注目すべきは、応募から内定承諾までのスピードです。スカウト送信ではなく求人ページからの直接応募だったため、求職者側の志望度が高く、選考プロセスが滞ることなく内定承諾まで進みました。
また、応募者6名の居住地は京都府4名・大阪府2名で、勤務地である滋賀県外からの応募が100%でした。条件を磨いた求人は、県境を越えて求職者を呼び寄せることが数字として確認できた事例です。
担当者からのメッセージ
「正直なところ、最初は日本語がどこまで必要かの線引きができておらず、外国人採用に踏み切れていませんでした。ただ今回の作業スタッフの仕事を改めて棚卸ししてみると、業務で必要な日本語はごく限られていて、あいさつと簡単な指示のやりとりができれば十分に回ることが分かりました。実際に採用した方は日本語はまだこれからですが、在留資格が『日本人の配偶者等』で就労時間の制限がないため、長く働いてもらえる前提で迎えられる安心感が大きいです。日給12,000円という条件を明確に出したことで、滋賀県外からもしっかり応募が来ました。条件と要件を正しく整理すれば採用はできる、と実感しています。」
まとめ:この事例から学べる3つのポイント
- 業務で使う日本語を棚卸しすれば「Nレベルの壁」は下げられる:軽作業・作業スタッフ系の職種は業務中に使う日本語が限定的です。「N3以上」と反射的に設定するのではなく、実際の業務で必要な日本語を洗い出せば、あいさつレベルの人材でも十分に採用対象になります。要件を1段下げるだけで母集団は大きく広がります。
- 在留資格の種類が、そのまま採用リスクの見極めになる:「日本人の配偶者等」「永住者」「定住者」といった身分系の在留資格は職種制限・就労時間制限がなく、長期就労を前提とした即戦力として判断できます。ヨロワーク登録者のうち約70%が就労制限のない在留資格であり、在留資格を先に見る運用にするだけで採用の不安は大きく減ります。
- 条件を磨けば、通勤圏は県境を越えて広がる:本事例では応募者6名全員が勤務地の県外(京都府・大阪府)からの応募でした。ヨロワーク登録者の75%が転居に前向きであることも踏まえると、「地元に人がいない」は必ずしも採用できない理由になりません。給与や住宅支援などの条件を明確に打ち出すことが、商圏を広げる最短ルートです。

